公演振り返り
11月17日、「スペイン国立バレエ団 2024日本公演」の初日をオーバード・ホールで迎え、圧巻のステージが繰り広げられました。
「スペイン国立バレエ団」は、当初、オーバード・ホール25周年公演として企画していましたが、コロナ禍でやむなく中止。今回、3年越しに実現したことに、感慨深いものがありました。
久しぶりに海外から80名超を超えるカンパニーを迎えての舞踊公演は、楽屋も舞台そでも海を渡ってきた衣裳や舞台道具であふれ、スペイン語、日本語が飛び交い、なつかしい喧騒と興奮が入り混じっていました。
なぜ、大都市以外で、富山で上演される機会に恵まれたのか、とのお声をアンケート等でいただきましたが、それは、オーバード・ホールという恵まれた劇場が、ここ富山にはあるからです。
世界最高峰のフラメンコ・バレエを富山の皆さんに!と上演可能かお声をかけた時、「富山でなら、オーバード・ホール 大ホールでならぜひ」とすぐにお返事いただけたのは、日本でも有数の舞台機構を持つこの劇場で、様々な舞台芸術を上演してきた歴史があったからに他なりません。
心待ちにしていたステージは、想像を超えた美しさでした。
チラシ他に入れたキャッチコピーのとおり、「洗練された伝統と美しき革新」に心奪われ、「これぞ、スペインの情熱」と感動してくださった方も多かったようです。
ダンサー、音楽家、個々に素晴らしいのですが、華麗な群舞、照明、音響、そしてその全てがつながる繊細な演出、魂が込められた静けさと激しさに圧倒され、あっという間の2時間。
芸術監督のルベン・オルモ氏がステージに出てきて踊るという、カーテンコールの粋な演出も心憎かったです。
日本ツアー初日ということもあり舞台の準備が整わず、開場時間が8分遅れてしまい、お客様にはご迷惑をおかけすることになってしまいましたが、
アンケート回答者のうち96%の方がとても満足または満足にチェックしてくださり、はじめてスペイン舞踊を観たという方もたくさんご来場いただいたようで、ここ富山で、この心震えるステージを上演することができて心から良かったと思っています。
スペインの皆さんは、どこか日本人と似ているような雰囲気で、文化の違いを大きく感じない親しみやすさでした。
楽屋口でお声がけをして、皆さんが笑顔になってくださった思い出の言葉が、
Hasta mañana (アスタ・マニャーナ)
また明日!
いつか、スペインの地で、この言葉を使えることを夢見て。