雄弁な身体と、響く言葉の旋律
舞踊×演劇で描く新たな“ロミオとジュリエット”の物語
2004年より新潟を拠点とし活動するNoismは、日本で唯一の劇場専属舞踊団として国内外で活躍し、高い評価を得ています。
7月、そのNoismが13年ぶりにオーバード・ホールに登場し、劇的舞踊『ROMEO&JULIETS』を上演します。
オペラやバレエ、演劇等で知られる物語を、舞踊家の確かな身体と重層的な物語構造でNoismオリジナルの物語として描く「劇的舞踊シリーズ」。
本シリーズは、「劇的=ドラマティックとは何か」を模索すると共に、“物語”を作品にすることが少なくなったコンテンポラリーダンス界に一石を投じるべく、2010年から創作を開始。これまで『ホフマン物語』『カルメン』『ラ・バヤデール―幻の国』を上演し、「言葉以上に観客のイメージを喚起する」と評され、鮮烈な物語を描きだしてきました。
Photo:Kishin Shinoyama
最新作『ROMEO&JULIETS』は、シェイクスピアの『ロミオとジュリエット』をベースに、演出振付・金森穣がオリジナルの台本を執筆。精神病院を舞台に、 “ロミオ”と“ジュリエット”と彼等を取り巻く人々を描きながら、現代社会へと通じるテーマを浮かび上がらせます。
今回は、金森を含むNoismの舞踊家11名に加え、SPAC-静岡県舞台芸術センター所属の俳優8名が出演。舞踊家の雄弁な身体と俳優が自在に操る言葉の旋律が、重層的に鳴り響きます。
誰もが知る恋愛悲劇が金森の手によってどのように生まれ変わるのか、今を生きる私たち人間の本質に迫る、新たなロミオとジュリエットの物語が誕生します。
Noism1×SPAC
劇的舞踊vol.4『ROMEO&JULITES』trailer
金森穣 Jo Kanamori|演出振付・出演 コメント
「踊るメンバーを見ながら想起されるものも多く、台本は変化していきます。これまでは俳優が舞踊家に加わるスタイルでしたが、今回は俳優8人、舞踊家11人と約半数ずつの構成です。戯曲の言葉はそのままですが、話す状況が変わるので、おなじみの物語とはまったく異なるものになるでしょう。ロミオを通して男の妄想やダメさ加減を、複数のジュリエットを通して女性の多様性や複雑な面を表現したい。」
※情報誌MiteMite 春号 インタビューより
情報誌MiteMite 特集「ROMEO & JULIETS」はこちらからご覧いただけます。
MiteMite Vol.56 Spring 2018 リンク
射水市出身 Noism1メンバー 中川賢 コメント
「今、僕が信じている、素晴らしいと思って8年間力を注いできたものをお見せできることに自信を持っています。舞踊家と役者が混然一体となって創りだす世界的にも珍しい作品です。是非ご覧ください。」
金森の高度な要求に食らいつき、鍛え上げられた舞踊家の身体と、役者の言葉が、愛や絶望、人間の複雑で繊細な喜怒哀楽を饒舌に語る。
舞踊家と役者の表情や目の動きに至るディテールまで見逃せない。
劇的舞踊シリーズ ダイジェスト
★劇的舞踊vol.1『ホフマン物語』ダイジェスト
★劇的舞踊vol.2『カルメン』初演ダイジェスト
★劇的舞踊vol.3『ラ・バヤデール—幻の国』ダイジェスト
新潟・静岡での稽古
新潟と静岡、それぞれの劇場を拠点に、世界を見据えた活動を行う舞踊団Noismと劇団SPAC。共に公共劇場の専属集団だからこそ可能な時間・空間・集団性を最大限に活かして作品を創り上げます。
6月16日(土)りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館にて、Noismサポーターズ会員向けの「公開リハーサル」が開催されました。ご覧になったサポーターズ会員さんの感想はコチラ
Photo:遠藤 龍
りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館 × オーバード・ホール × SPAC-静岡県舞台芸術センター 連携プログラム