トレイラー
「ダークマスター」TVCM
「ダークマスター」トレイラー
狩撫麻礼の原作をもとにタニノクロウが描く、もうひとつの富山
オーバード・ホールがタニノクロウを迎え、新たな舞台をつくる。
作品は、庭劇団ペニノの代表作として、初演から根強い人気を誇る「ダークマスター」。
原作は、1995年に狩撫麻礼が発表した短編漫画で、タニノは物語の舞台を富山に移して脚本を書き下ろした。
劇中の会話は、富山キャストのリアルな方言、美術セットは公募スタッフの手で一から富山で製作している。
オーバード・ホール×タニノクロウ×富山の俳優とスタッフによるプロジェクト≪オール富山≫という、かつてない挑戦が今幕を開ける。
リアル富山のキャスト
キャストは、富山在住者・出身者限定のオーディションを経て決定。「マスター」には、実生活でも「珈琲焙煎店」を営むマスターで、本作が初舞台となる六渡達郎。「若者」は、“ゴジゲン”の俳優として東京で活躍する善雄善雄が決定し、初凱旋を飾る。また、富山版「ダークマスター」の新たなキャラクターである「青年」を富山の“劇団すばる”古池大地が務める。この他、個性的な濃い面々が顔を揃えた。
経験不問。美術スタッフ公募
タニノの作品は、圧倒的に作り込まれた舞台美術でも高い評価を得ている。そのタニノから絶大な信頼を得ているのが舞台美術家の稲田美智子。今回は稲田の指導のもと、舞台美術を製作するスタッフを経験不問で公募した。「何かにチャレンジしたかった」という高校生から「DIYが好き」という60代まで、幅広いスタッフたちが一から製作し、舞台上に架空の店舗を出現させる。
セットも客席もステージの上
誰も座っていない大劇場の客席を通って舞台に上ると、オーバード・ホール舞台上に突如として現れる、客席数わずか216席の小劇場空間。観客は俳優の息遣いが伝わる距離で、作品の中に身を置いて観劇することになる。
※ご来場の際は、オーバード・ホール通常入場口へお越しください。
炎、におい、音。目の前での調理
富山の定食屋が舞台の本作。劇中、セットの厨房では実際に調理が行われる。
目の前で火が立ち上がり、フライパンからは油がはじけ、観客席には料理の匂いが漂う。ステーキやオムライスなど、次々と調理が繰り広げられ、まさに飲食店にいるかのような感覚がリアルに再現される。あなたも「食べたい!」という欲求に、かき乱されるかもしれない。
イヤホンから聞こえるマスターの声
劇中、主人公の「若者」は、イヤホンでマスターからの指令を受けながら調理を行う。同じく、観客もイヤホンを装着し、姿を見せないマスターの指令を聞きながら物語は進んでいく。さながら主人公の「若者」の疑似体験となる本作。作品世界に入り込んだかのような演劇体験をする。
あらすじ
富山にある、とある食事処。超一流の腕を持つマスターが一人でやっている。 しかし、偏屈な人間性と極度のアルコール中毒のため全く客がこない。 ある日、ひとりの若者が東京から客としてやってくる。自分探しをしている無職の男だった。 マスターは自分の代わりにここの料理人になれと提案する。しかし若者に料理人の経験はない。 マスターは若者にイヤホン型の小型無線機を渡す。そして自分は二階に隠れ、無線を使って若者に料理の手順を伝えるというのだ。行く当てもない若者はそれを引き受ける。そして、やがて有名な行列店になる。 しかしあの日以来マスターの声は聞こえるが姿を見かけない…。