避難訓練コンサートとは、「公演の最中に実際に災害が起こったら」という設定で行う、避難訓練込みのコンサートです。
実際の公演の流れは、コンサート、それを中断しての避難訓練、そしてコンサートの再開となります。
近年日本全国で地震などの自然災害が多発しており、このような実地演習を目的としたコンサートが各地の劇場で実施されています。
避難訓練コンサートの目的は、実際に数百人のお客様の避難誘導を行うことで、劇場にとってどのような準備や人員が不足しているのかを検証することと、劇場スタッフ一人一人の災害や事故に対する対応意識を高めることです。
また、お客様にとっても、常に災害は起こる可能性があるという自覚を持っていただき、災害に遭遇した場合、まず自分の命を守るにはどう行動したら良いのかを、この訓練をとおして一緒に考えていただきたいと思います。
−自分の身を守って安全に避難しよう− コンサートの前に…避難についての事前学習
公演中に何か異変を感じたら…(地震や火災が発生した場合)
強い揺れを感じたら頭に注意!
強い地震が発生した場合、劇場の天井や照明機材が落下する恐れがあります。劇場の天井はとても高いです。落ちてきたものが当たったりしたら、命の危険も伴います。まず、次のことを行って、自分の身を守りましょう。
1.座席と座席の間に入る。
座り方は両膝をついて、前列の座席の背もたれよりも低く座りましょう。
2.自分のバックや荷物で頭をカバーする。
状況が確認できるまで静かに待ち、スタッフの説明を聞きましょう。
避難の際には次のことを必ず守ってください。
前の人を押さない!
公演中に地震や火災が発生した場合、会場の照明が暗いまま避難をしなくてはならない状況が予想されます。また、客席には傾斜や階段もあるので、慌てて避難をすると、つまずきや転倒の原因となってしまいます。焦らず落ち着いて避難しましょう。
立ち止まらない!
劇場は出入口の数が限られています。大勢の人がスムーズに外に避難をするためには立ち止まらず、前の人に続いて順序よく避難することが大切です。
ここでちょこっと紹介 オーバード・ホールの避難扉
オーバード・ホールには劇場の1階ロビーに南北合せて2か所の避難扉があります。普段は施錠されていますが、緊急時には開放します。
また、普段皆様にご入場いただいているホワイエのガラス扉のほとんどが開閉可能。災害時には、よりスムーズにお客様に避難していただける仕組みになっています。