花形狂言 冬の大ツアー HANAGATA2017 平成29年 2月9日(木) 18:30開演/18:00開場|AUBADE HALL

  • 出演
  • みどころ
  • 公演概要
  • 千五郎さんにインタビュー

出演

まだ誰も知らない新しい古典の世界へ貴方をお連れしましょう —

江戸時代より400年にわたり続く狂言の名家、京都・大蔵流 茂山千五郎家。
そんな歴史と伝統を誇る茂山家の若手メンバーからなるHANAGATA。
若手といえども、30年を超える芸歴をもつ狂言師たちが魅せる確かな芸は本物。
彼らHANAGATAが、古典芸能の枠を超え、新感覚の舞台を繰り広げます。

花形狂言会 HANAGATA

1976年(昭和51年)に発足。発足当時のメンバーは、千五郎(当時・正義)・七五三(当時・眞吾)・あきらだったが、その後変遷を重ね、現在は息子の世代、十四世千五郎・宗彦・茂・逸平・童司の5人からなります。若手の実験的な公演の場として位置付けられており、大曲・秘曲の上演や新作狂言の制作・上演など、多岐にわたる活動を展開している。

茂山千五郎家ホームページ

HANAGATAメンバープロフィール

茂山正邦(しげやま まさくに)改め千五郎(せんごろう)

茂山五世千作の長男。2016年9月18日十四世茂山千五郎を襲名 芸にも体型にもどんとした安定感が漂う茂山家当主。愛称:まーくん

茂山宗彦(しげやま もとひこ)

茂山七五三の長男。NHK「ふたりっ子」「ちりとてちん」やミュージカル出演など幅広く活躍。2012年度文化交流使としてチェコ に滞在。愛称:もっぴー

茂山 茂(しげやま しげる)

茂山五世千作の次男。正邦(十四世千五郎)とは兄弟。若い美女役がはまる「茂山家の玉三郎」。文系ぞろいの茂山家で唯一の理数系。

茂山逸平(しげやま いっぺい)

茂山七五三の次男。宗彦と兄弟。NHK「オードリー」他、舞台・CM と数々出演。2006年にはフランス留学。HANAGATA の実質的な運営を一手に担う。愛称:いっぺーちゃん

茂山童司(しげやま どうじ)

茂山あきらの長男。英語堪能なバイリンガル狂言師。2015年東京芸術劇場、金沢歌劇座で上演のオペレッタ「メリーウィドウ」の脚本・演出を手掛けるなど演出家としても活動。

みどころ

日本の伝統芸能“狂言”を鮮やかに軽やかに、刺激的に ―
由緒正しき京都大蔵流・茂山千五郎家のHANAGATAが、狂言を観たことがない方にも“おもろい狂言”お届けします。

演目紹介

まずは古典の名作をどうぞ。

附子(ぶす)

ご主人様に「附子という毒が入っている」と脅された桶の中身が、実はおいしそうな砂糖だった!我慢できずに砂糖を平らげてしまった太郎冠者と次郎冠者はどう言い訳する・・・?

狂言的手法をぎゅっと凝縮。

寄せ笑い

黒い壁に穴がふたつ。そこから紡ぎだされる言葉と笑い。これぞ言葉遊びの妙。

落語だってHANAGATAにかかるとこのとおり!

かけとり~落語「かけとり(掛取万歳)」~

大晦日に借金の取り立てに来た掛取(借金取り)。困った八五郎は、なんとか借金取りを帰らせようとあの手この手で大奮闘!

古典の作品を大胆すぎるアレンジ!

狸山伏(たぬきやまぶし)

狂言『蟹山伏(かにやまぶし)』で登場するのは蟹の精。『狸山伏』で現れたのは?!
狂言『蟹山伏』修行を終えて帰郷中の山伏と強力(従者)の前に、現れた蟹の精!耳を挟まれる強力。山伏も念力で対抗するも祈れば祈るほど強く挟まれてしまう。

狂言のお約束

my sweet home~旅は道連れ~

「早○○に着いた」と言えば、そこは京都にも江戸にも早変わり。それが狂言のお約束。ここは江戸か京都か。女は誰の妻なのか。

茂山千五郎家の狂言をここでちょっと…

魚説教

公演概要

花形狂言2017冬の大ツアー

日時 平成29年2月9日(木)
18:30開演(18:00開場)
会場 富山県教育文化会館  会場への行き方
〒930-0096 富山市舟橋北町7-1 ☎076-441-8635
入場料 大人券3,000円、ジュニア券(小~高校生)1,000円、シニア割引(60歳以上)2,500円
[全席指定・税込]
*未就学児童のご入場は、ご遠慮ください。
*シニア割引は、アスネットカウンターのみの取り扱いです。
*大人券とジュニア券、シニア割引は、隣席でご用意できます。
*やむを得ない事情により、出演者が変更となる場合があります。ご了承ください。
チケット発売日 アスネット会員先行発売:10月29日(土)のみ
一般発売日:11月4日(金)~
プレイガイド アスネットカウンター(オーバード・ホール1階)☎076-445-5511、富山大和
アーツナビ(富山県民会館/富山県教育文化会館/高岡文化ホール/新川文化ホール)
ローソンチケット(Lコード:57762)☎0570-084-005
チケットぴあ(Pコード:454-342)☎0570-02-9999
主催 (公財)富山市民文化事業団、富山市
共催 富山新聞社、富山テレビ放送
後援 富山県
企画 HANAGATA
製作協力 兵庫県立芸術文化センター
お問合せ (公財)富山市民文化事業団 総務企画課
☎076-445-5610(平日8:30~17:15)

千五郎さんにインタビュー

今年9月に茂山千五郎家当主を襲名された、
十四世 茂山千五郎さんにうかがいました。

そもそも、狂言とはどんな芸能ですか?

よく「室町時代の吉本新喜劇」と言うんですけどね(笑)数ある古典芸能のなかで、「喜劇」というものに特化しているのは狂言しかないです。能はシリアスで緊張感を持って観る芸能です。狂言はひとつの演目の時間も短く、コミカルなものです。
実は、狂言の台本ってそんなに古い時代のものは残ってないんです。江戸初期、一番古いもので天正本と言われるものがあります。ただそこには「すじがき」しか書かれてないんですよ。江戸中期くらいになると、ようやくちゃんとした「せりふ」として残っている台本があります。
ですので、もともと狂言は即興劇で、テーマをもとに役者同志が即興で話をつくっていたんだなっていうのがうかがえるんです。

茂山千五郎家は「お豆腐狂言」と言われますが?

お豆腐狂言と言うようになったのは、僕からいうとひいひいおじいさん二世千作の時代のこと。
武家のお抱えの芸能として栄えた能楽ですが、明治時代にはすでに一般のひとからするとかけ離れた馴染みがない芸能になっていたんですね。二世千作は、このままではいけないと、頼まれれば気軽に出かけて行って、多くのひとに観てもらおうと活動したんです。
ただ、当時の能楽界には、能舞台以外での上演を禁じたり、異分野とは一緒の舞台に立ってはいけないという暗黙の了解があったんです。それを破って出て行ったので、周りからは「茂山の狂言は、呼ばれたらどこにでも出て行きよる」と。京都ですので、「今日のおかずに困ったら、ま、豆腐でも買うてきてちょっと料理したらなんとか形になる。」そこから「茂山の狂言て、豆腐みたいやな」と悪口で言われたんです。
でも、二世千作はそれを逆手に取って、「別に豆腐でもいいじゃないか。京都の町で親しまれるお豆腐のように、多くのひとに親しみをもって観てもらえる狂言を目指しなさい」と言いました。「お豆腐狂言」とは「家訓」のように言われてることばなんです。

茂山家の中で「HANAGATA」は、どんな存在ですか?

もともと花形狂言会は、父(五世千作)たちが作った会で、新作も必ず上演していた。僕が二十歳くらいに入会した後、父たちが「五十くらいで花形っていうてもおかしいな(笑)親子で花形ゆうのもなぁ」と上が抜けて、最終的に僕らの世代だけが残ったんです。
そこで、花形狂言会って書いてあるけど、僕らは狂言だけをするのか。狂言会って書いてあったら、狂言しかできない縛りがあるような気がするので、HANAGATAとアルファベットにして何でもできるようにした。狂言もやっているけれど、狂言じゃないこともやってますし、例えば狂言の手法をつかったコントであったり。

富山でも演じられる「寄せ笑い」はそのコントのような演目でしょうか?

「寄せ笑い」はね、これは逆なんですね、すっごい狂言的な手法なんですよ、ふたりで、同じことばを調子を合わせて掛け合いながら、笑い合うんです。狂言の中では普通の手法ですが、それだけを取り上げたら面白いんじゃないかと、思いつきでやったんです。
狂言だけにとらわれず、その時僕ら5人が、おもしろいであろうと思う舞台をつくっていこうというのがHANAGATAという会です。

新作をつくる時、どんなところで着想を得られるのですか?

例えば、「狸山伏(たぬきやまぶし)」※の衣裳に関していいますと、「狸腹鼓(たぬきのはらつづみ)」という古典の作品にあるんです。狂言の演目にはランク付けがされていて、そのなかで極重習(ごくおもならい)というものが3番あります。それが「釣狐(つりぎつね)」と「花子(はなこ・はなご)」と、この「狸腹鼓」。一番難しい、格も高い、普段なかなか出ない狂言なんです。「狸腹鼓」ではこの狸の着ぐるみの上に衣裳を着て、さらに狸の面をつけます。しかもこれ、井伊直弼がつくった、復曲した狂言なんですね。
それを僕が披いた時(初演)に、狸のコスチュームだけをみた童司が「これ普通に(ほかの演目に)出てきたらおもろいよな」と思うたんですよ。それを聞いた時は「まじでやんの?え、たぬきやで?井伊さん作らはったやつ、そんなん使うてええの?」と。最終的には、おもろいなぁゆうてやってますけど(笑)何でしょうね、恐れを知らないというか。
※「狸山伏」……古典狂言「蟹山伏」をもとにした花形狂言オリジナルの舞台。富山公演で上演。

HANAGATAのおもしろさはどこから?

5人ぜんぜん個性も違いますし、考え方も違いますんでね。うちの家は結構それをよしとしているというか、認め合って、良い意味で他人なんですよ。当然、得手不得手は出てくるので、それをお互いが補いながらやっている部分があるんです。だからこそうちの家って広がりがあるというか、たまに行き過ぎることもよくあるんですけど(笑)
HANAGATAの5人が5人、案外ぜんぜんちゃう方向を向いている。けれど、芯になるものは家であったりすると思うんです。ここさえ崩さへんかったら、いろんな方を向いているほうが広がりができていくので、いいんじゃないかな。

富山のみなさんにメッセージをお願いします。

狂言は古典芸能ですけど、あまりそう思わずに、「何をしよるのやろ」と思って観に来ていただけたらありがたいなと思います。今回上演する演目のなかで古典の狂言は「附子」ひとつ。それ以外は、今、僕たちが考えうる一番おもしろいであろう「お芝居」をいたします。古いことをやっていますけれど、やっている人間は古くない。観ているお客さんも古くない。その関係性がないと「お芝居」として成り立たない。
ですので、あまり難しいことを考えず「なんやろう」て思うて観に来てください。きっとみなさんに楽しんでもらえると思います。

オーバード・ホール情報誌 mite mite vol.50〈狂言体験等掲載〉

伝統芸能をもっと楽しむ能狂言ポータルサイト KENSYO

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