ストーリー

ふたりなら素敵な人生!

 1930年代後半の英国。由緒正しい名門貴族へアフォード伯爵家では、跡継ぎを残さないまま当主が亡くなり、伯爵家の後継者探しが問題となっていた。当主の遺言は、若い頃のあやまちで出来た一人息子ビルの行方を捜し出し、彼が貴族に相応しい人間ならば爵位と全財産を継がせる、というものだった。

この問題を話し合う為に、親戚一同(当主の妹・公爵夫人マリア、その姪ジャッキー、公爵夫人の甥ジェラルド、親族のバターズビィ卿、バターズビィ夫人、ジャスパー・トリング男爵、そして後継人のジョン男爵)が伯爵邸に集まる。だが、パーチェスター弁護士が見つけてきたビルは無教養で品のないがさつな下町青年。ジョン男爵はビルを認めないが、遺言執行人の公爵夫人・マリアはビルを紳士に仕立てるべく厳しい跡継ぎ教育を施す。

 ヘアフォード家の爵位と財産が転がり込むものと思っていたジャッキーは、あっさりと遊び人のジェラルドを見限り、色仕掛けでビルに迫る。ところが、ビルには恋人サリーがおり、一途な愛を貫くビルは容易になびかない。一方、マリアのスパルタ教育で日に日に貴族らしくなっていくビルの姿を見て、サリーは不釣り合いな自分から身を引こうとして、ビルに恥をかかせ嫌われるようにし向ける。そんな彼女にジョン卿はある取引を持ちかける…。